嫌い嫌い！　大ッ嫌い！　変わらぬ思い
　高校時代からキレイだったし、大人になった今でも美しさに磨きが掛かっている品の良い女性である。

　あの頃はまあ、そんなに交際する機会は無かったけれど向こうは俺に好意を抱いていた。

「では結婚までするぐらいだから、ずっと交際を続けていたんだな？」

　誰もがきっと、こう思うかもしれない。

　でも俺自身は、最初から彼女と生涯を共にしようと言う考えは無かった。

　実は俺には同じ榊原高校時代に憧れていた女性が別にいて、ずっとその人の事だけを思い続けていたのだ。

　そして或る出来事をキッカケに、その女性の心の内を悟ってキッパリと思いを断ち切り、今の彼女と本格的なラブラブになった。

　…ってワケなのだ。

　もちろん後悔なんてしていないし、その女性に対する未練も思いも今は何も抱いてはいない。

　長年の特別な思いにピリオドを打っている。
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