嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
 だからと言って、西谷さん本人みたいに俺を嫌ったり敬遠したりはしなかった。

 富沢さんたちと同様に、陰では俺と親しくしてくれていたものだ。

 志田さんを初め、富沢さんや倉田さん、金子さんたちが俺と親しくしようもなら怒りをあらわにする。

 時には尋常ではないぐらい、激しい怒りを見せる。 

 それが西谷敦子の特徴だったのだ。

 俺に対する拒絶感は想像以上だったと言える。

 富沢さんが話しを続ける。

「敦子は今でもね、志田さんと会ったりしているみたいだよ。志田さんだったら、西谷敦子の今の様子を教えてくれるかもしれない」

「それはイイけど、志田さんの連絡先は知らないよ」

「大丈夫、私に任せて」



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