嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い

初めてのデート

 近くのレストランで昼食を済ませた後、俺は志田さんを乗せてドライブを楽しんだ。

 志田さんの方は助手でゆったりとした気分で、軽くメイク直しを始めた。

「ねえ田代君、私に何か聞きたい事が有るんじゃないの?」

 本題である。

 食事の時は学校時代の思い出や、お互いの近況について語り合っていたけれど、俺にとって一番の目的を行なう時が来たのだ。

 もちろん、重要な事を質問する事をである。

「西谷さんの事だよ」

 メイクを済ませ、コンパクトをバックに入れる志田さん。

「西谷さんって、西谷敦子の事?」

「そう」

「敦子が、どうかしたのかな?」

「志田さんは、確か…彼女と友人だろう?」

「敦子とはね、一緒の職場で働いているんだよ」

「え? ホント?」

「うん」

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