嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
「とても和やかで、良い雰囲気だった」

「…」

 何も言えない。

 するとだ…

「でも実際には…、違う。そうだよね?」

「え?」

 意外なセリフに俺は驚き、志田さんに注目した。

 田代君!

 前! 前!

 俺がわき目状態でハンドル握るから、志田さんの注意が飛んで来る。

 やべ!

 対向車線にはみ出している!

 俺は慌てて運転姿勢を直した。

 キチンと前を向いて運転を続ける俺。

 危ない危ない!

 注意一秒、怪我一生!

 共にパニックになった俺たちだが、気持ちを落ち着かせて一息付いた。

 志田さんが言葉を続ける。

「せっかく良い雰囲気だったのに、途中から場が盛り下がったんでしょう?
 田代君と敦子がピリピリした状態になったから」

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