嫌い嫌い！ 大ッ嫌い！ 変わらぬ思い

「この俺が？」

「色んな女の子から声を掛けられていたって話しだよ」

「誰から、そんな話しを？」

「大島義一って男子だよ。３年生の時に生徒会長をやっていた人」

「ああ…、あの秀才か…」


　生徒会長をやっていた秀才・大島義一。

　スッゴく真面目なヤツだが、変に気取らず気さくな男だった事を今でも忘れない。

　俺はヤツと同じ林檎大学に通っていたのだ。

　当時、志田さんは大島とよく電話や手紙とかをやり取りをして互いの近況を教え合っていた。

　この２人は恋人レベルまでには達していなかったけれど、とても親しい仲だった。

　聞けば、当時は俺自身の近況をも志田さんは教えられていたって言うではないか？

「田代のヤツ、高校の時と違って明るいしモテモテだもんね…って大島君は羨ましがっていたよ」