嫌い嫌い！ 大ッ嫌い！ 変わらぬ思い

　そして二学期の始業式の時に俺は、校内講堂での全体集合の時にジックリと西谷さんの姿を目の当たりにする機会が有った。

　偶然にもお互いの座っている距離が近かったのだ。

　校長先生が壇上で長々と話しをされている時だった。

　同じように体操座りしている西谷さんの方を何気なく見る俺。

「このコ、こうして見ると…結構、可愛いよなぁ」と、俺は心の中で西谷さんに対する感情を抱き始めるようになった。

　男子たる者は当然…

「よっしゃー！　さっそくぅー！　このコのハートをゲットじゃー！」と、恋心を一気に高めて行動に出るのがフツーである。

　ところが当時の俺には、そんな攻めの気持ちなんて起きなかった。

　当時の俺って、暗い性格だったしオクテな感じの男子だったのだ。

　今で言う草食系男子のようなひ弱な感じだったと言える。