嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
第三章・西谷敦子の素顔

あんなゴミ! 敦子の愚痴

 田代祐介…

 大した男だなあって私…志田智美は思っている。

 西谷敦子から高校時代に嫌われ、今でも敬遠されているのにである。

 それでも思いを寄せているんだから、よほど惚れているんだなって私は関心しているのだ。

 悪く言えば未練がましい?

 男のクセに、潔さが無い?

 こう言ってしまったら身も蓋も無いけどね。

 とにかく、田代君自身の敦子への思いはハンパではないのだ。

 高校時代、初めの頃は私は田代君を軽蔑していたものだった。

 当時、敦子が田代君を悪く言っていたから私も同じような目で見ていた。

 だけど本人と幾度か接して行くうちに、私は少しずつ見る目を変えた。

 田代君の良い所も目にするようになって来たのだ。

 偏見な思いが薄らいで来たと言っても良いだろう。

 
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