僕らの唄



小さくぼやきながら家の鍵を開
け中に入る。

帰って来ても何もする事ないん
だけどな…。

鞄も適当に投げ捨てソファーに
体を沈める。

いつもの笑顔はどこにやら疲れた表情
をしてる事は自分でも自覚してるつもり。

「良いよなー悠の笑顔!!」

「悠クンの笑顔が1番好きだよ」

今日友達や愛美サンが言っていた事を思い出す。

けど…

皆の言葉は嬉しいのに素直に受
け入れられてない自分がいる

なんでって???

それは俺が最近「何かが足りない」って
考え込んで本気で笑った事が無いから

ここ4ヶ月はそんな調子なのに俺
の嘘笑いが上手いのか誰も気付かない


気付かれないのは悲しいけど

気付かれるのはつらい…。


回りに気を使ってるのか相談し
ようとは思わない

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