皇帝のサイコロ
そのままさっきのように絨毯の上に座るのかと思いきや、テーブルを挟んで俺の向かい側に座った。

「慎が働いてるコンビニって町内だったわよね」

「だから昨日も言っただろ。市内の、駅の隣のコンビニ」

「えー?バイト決まったって報告したとき、ファミレスの横のコンビニだって聞いたと思ったんだけど」

「あはは、ボケるにはまだ早いって」

「ダメねぇ私ったら。青木くんに嘘教えちゃって。二度手間かけさせちゃって」

大根を挟んだが、真っ二つに割れて再び底へ沈んでいった。

味噌汁を飲み干し、「ごちそうさま」と席を立った。

10時過ぎの遅い朝ごはんが終わった。
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