皇帝のサイコロ
「あなた、起きて。ご飯よー!」

誰だお前は。

そう思いながら、被っている布団をのける。

ドアを開けている有紗が目に入った。

「今日の晩ごはんはハンバーグ!しかもチーズが上にのっているという豪華なハンバーグです。やったね!」

さっきとは違う普段通りの声でそう告げ、ドアを開けたまま下へ降りていった。

俺はいつの間にか寝てたのか。

……。

ヤバイ!心の準備ができてない。

クソ、布団なんて被るんじゃなかった。

行きたくない。

だけど行かなきゃ。

ここで部屋に閉じこもっていたら後悔する。
< 48 / 106 >

この作品をシェア

pagetop