皇帝のサイコロ
カーテンを閉めた昭も同じように腰を下ろした。

「で、金銭感覚がどうのこうのって?」

昼間起こった出来事を話した。

昭は口を挟まずに頷きながら全てを聞いてくれた。

「そうか……」

「やっぱり俺おかしいのかな」

「率直に言うけど、正常ではないね。大富豪みたいな考えになってるというか」

その言葉に凹んだ。

母に言われたときにはムカついただけだったが、昭に言われるとスッと素直に浸透した。

「どうするんだよ、正常に戻すとかさ」

両手で顔を覆い、うな垂れる。

方法がちっとも思い浮かばない。
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