好きって言わなきゃ伝わんない!


桜咲く―…


この度、羽風桜花(はかぜおうか)


高校デビューします!























「なんてムリムリ!!!!」


私は鏡に写る自分を見て頭をグシャグシャとして
立ち上がる

今の状況といえば入学式日の朝、
全身鏡で高校デビューというお花を飾ってみたわけです


ちょっとセーターを出してみたり
ちょっとスカートを折り曲げてみたり
髪の毛をちょっといじってみたりとしてみましたが――…


私には到底似合いませんでした…。



「やっぱり地味なままじゃないと生きていけないのかな…?」


私はいつものみつ編みおさげをしながら
鏡越しに自分の顔をマジマジと見る

昔から毛が茶色くて調子乗ってるとかいわれたら嫌で
マジメにおさげとかしてみたらこれがまた似合っちゃって…
今では地味でただのマジメ女に早変わり


ちょっとでも自分を変えたくて…遠い学校を選んでみた
地元の子達がいけなさそうな学校。
結構レベルは高い

清廉高校(せいれんこうこう)

ここで高校デビューがしたかった
私は、ずっと憧れてた―…だから…だから少しでも…勇気を出したい



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