好きって言わなきゃ伝わんない!
それから何十分か考えたけど
やっぱり人間は中身!と思っていつもの
ヘアースタイルで行った
桜がなびくこの入学式の日
皆はこういうときに出会った男の子と運命の人だなんて
よく言うけれど私も実はちょっと期待してる人
漫画みたいな恋や小説みたいな恋
そんな恋に憧れるけれど現実はやっぱり厳しくて…
可愛い子にはそれなりに恋もある
でも、地味でインキャラと言われてる私に
そんなこと望めるわけなくて――…
でもちょっと期待しちゃうのが私の中に
まだ残っている女の子なのかもしれない――…
そんなことを思いながら電車に乗って
道を歩いていて一時間――…
ようやく学校の正門前へと着いた
パンフレットでも見てたけど…やっぱり大きいな―…
私はその大きな校舎を見ながら靴箱へ続く階段を上る
すると後ろからイノシシが走ってくるんじゃないかと
思うぐらい、ドドッ!と勢いがある走りでこちらに向かってくる
「どいてどいて―!!」
ドンッ
「えっ…?」
勢いよく走ってきた茶髪の髪の男の子にぶつかって
私はバランスを崩してしまう
気づけば空が真正面にある―――…
ということは……
落ちてる!!!?
私は手を伸ばして見る――…
だが正面から助けてくれる人はいなくて…
私はそのまま階段の踊り場まで落ちる
「…………あ、あれ…?」
落ちたはずなのに、全く痛みはなくて…
それに、何かに乗ってるき「おい」
「へっ…?」
「重いんだよぃ。一体何キロなんだよテメェーは」
「へっ?あっ、す、すいませんっ!!」