・*不器用な2人*・
「でも淳君は運動がなー……」
猿渡さんがそう言いかけた時、シュートをしようとその場で跳んだ淳君がタイムリーに後ろへと転倒する。
「ていうか淳君って結局誰が好きなんだろうね。めぐといい感じだなって思ってたらめぐが男でしたーってなっちゃったし」
そんなことを話している間に体育の授業は終わってしまった。
「頭大丈夫?」
私が前の席に座っている淳君にそっと声をかけると、振り返った彼はムッとしたように「喧嘩売ってんの」と答える。
慌てて「さっきの体育の!」と訂正を入れると、後ろで話を聞いていた梶君が喉を鳴らして笑った。
「別に大したことではないから」
淳君はそう言いながら先ほど強打した後頭部を軽く擦った。
HRの際に担任から遠足のグループ分けが発表され、バスの席順も発表された。
バーべキューの班は私と淳君の間で区切られた。
私は梶君や猿渡さんと同じになり、淳君は木山君やその他見知らぬ男子たちと同じグループになっていた。
バスはめぐちゃんの隣りに設定されていて、2人で手を取り合って喜んだ。
「遠足明日だね、ちょっと楽しみかも」
めぐちゃんが笑いながらそう言うと、淳君が不貞腐れたように「マジかよ」と呟いた。
「延々と山を越えてボロい森林公園に行ってそれ程美味しくもない肉食ったりして何が楽しいのやら……」
淳君の言葉に彼の前に座っていた木山君も珍しく頷いた。
「それがバーベキューってものだろう…」
梶君が呆れたようにそう言いながら、木山君に呼びかける。
「木山って明日参加するよな」
振り返った木山君はやんわりと笑いながら「まぁね」と答えた。
猿渡さんがそう言いかけた時、シュートをしようとその場で跳んだ淳君がタイムリーに後ろへと転倒する。
「ていうか淳君って結局誰が好きなんだろうね。めぐといい感じだなって思ってたらめぐが男でしたーってなっちゃったし」
そんなことを話している間に体育の授業は終わってしまった。
「頭大丈夫?」
私が前の席に座っている淳君にそっと声をかけると、振り返った彼はムッとしたように「喧嘩売ってんの」と答える。
慌てて「さっきの体育の!」と訂正を入れると、後ろで話を聞いていた梶君が喉を鳴らして笑った。
「別に大したことではないから」
淳君はそう言いながら先ほど強打した後頭部を軽く擦った。
HRの際に担任から遠足のグループ分けが発表され、バスの席順も発表された。
バーべキューの班は私と淳君の間で区切られた。
私は梶君や猿渡さんと同じになり、淳君は木山君やその他見知らぬ男子たちと同じグループになっていた。
バスはめぐちゃんの隣りに設定されていて、2人で手を取り合って喜んだ。
「遠足明日だね、ちょっと楽しみかも」
めぐちゃんが笑いながらそう言うと、淳君が不貞腐れたように「マジかよ」と呟いた。
「延々と山を越えてボロい森林公園に行ってそれ程美味しくもない肉食ったりして何が楽しいのやら……」
淳君の言葉に彼の前に座っていた木山君も珍しく頷いた。
「それがバーベキューってものだろう…」
梶君が呆れたようにそう言いながら、木山君に呼びかける。
「木山って明日参加するよな」
振り返った木山君はやんわりと笑いながら「まぁね」と答えた。