オレンジ
いつから好きだったのかな。
気づけばずっとしょーへーが傍にいてくれた。
あたしはずっと、好きだったのかな。
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「なに。えーりは」
「…なにさ」
「こんな映画が好きなわけ?」
言われることはわかっていた。
しょーへーはあたしが借りてきたDVDを手にとってあらすじを読んだ。
「"恋人未満?友達以上?切ない恋の結末は?!"……なにこれ」
「映画だよっ!」
「こんなB級映画泣けんの?えーりすげーな」
「感動したよ…」
ずずっと鼻をかんで答えた。
乙女心をわかってないしょーへーにあたしは眉間のしわが寄った。