オレンジ
このまま、時が動かないで、ずっといっしょにいられたらいいのに。
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「よっし、家まで競争ね」
「はぁー?暑くてやだよ」
「アイス賭けよう!!」
「アイス…」
しょーへーの目が輝いた。
それを確認して、あたしは先に走り出した。
「よーい、どんっ」
ずるい、って言う声が後ろで聞こえた。
がざがざと音をたてて、あたしは全力疾走。
前に出した足に袋がぶつかって痛い。
まだ走り始め。
しょーへーを振りかえると、2つの袋を揺らして、やっと走り出したところだった。
あたしはますます楽しくなって、前を向く。
久しぶりのこの感覚は、昔の頃に戻ったみたいだ。