オレンジ
棒をゴミ箱に捨てて1人だけの公園を振り返った。
公園のあの場所の。
滑り台の下の空洞は、泣いたときによく来たな。
それでしょーへーが迎えに来てくれた。
この公園はあたしにとって、大切な場所。
遊んだり、仲直りしたり、なぐさめてくれたり。
言いきれないくらい、たくさんの思い出がある場所。
公園は、いつもオレンジ色の温かい光に包まれていた。
オレンジ色の不思議な光が、あたしたちをいつも照らしていた。