オレンジ
きみへの思いと、涙。
もう涙はあたしが気づかないうちに筋になっていたのに。
「なんだよ…」
あたしの心臓は激しく鳴っている。
逃げ出してしまいたい。
なお狸寝入りを続けていると、オレンジの光がなくなって、暗くなった。
え、しょーへーなにしてるの。
あたしに影を落として、なにしたいの。
「なんも、変わってねぇよ…」
しょーへーは呟いた。
オレンジの公園に響いた。
あたしの心につきささった。
しょーへーがあたしの涙をふいてくれる。
ふるえそうだよ。ふるえてるよ。
あたしたち、なにも変わってない。
大人になっていってるだけなんだよ。
それでもきみが好きなんだよ。