オレンジ
ひっそりと…1th企画!
「アイス食う?」
「あ、食べる」
俺たちの放課後は、あまり変わっていなかった。
学校から、いっしょに登校するのも帰るのもいつものことで、付き合う前となんら変わりはない。
帰り道、暑くてしかたなくて、アイスを食べながら帰ることになった今日。
えーりが選んだのは、安くておいしいらしい棒アイスだ。
俺はゴミがでない、モナカアイスを買って食べることにした。
歩きながら食べるお行儀の悪い俺ら。
えーりは相変わらず、汗をかいておらず、涼しそうでさらさらしてた。
今日は一斉下校だったので、下校途中の学生が多く、俺ら以外にも歩いているやつがいた。
――…。
前から思ってたけど、えーりってなんでこんなもてるんだろ。
下校途中の学生たち(男に限る)の注目の的。
となりを歩いているえーりは、おいしいなんて笑顔を見せている。
くそう、かわいいんだよ。
ほかのやつらに笑顔見せてんじゃねぇよ。