オレンジ
俺は冷蔵庫に入っている炭酸飲料を飲み干した。
それでもえーりはまだ来ない。
えーりがいるはずなのに、何も音がしない。
「えーり?」
心配になって、のぞきこんで見た。
「おーぅ。しょーへー」
「そんなへばったん?」
「久々なんだも…」
しゃがみこんでいたから、安易に届く俺の肩。
えーりが、後ろから抱き付いてきた。
「うぉっ!なんだし」
「そこまで~。おぶって~」
しょーがねぇ。と、俺はえーりに背中を向けた。
がっしりと背中にくっつくえーり。
胸があたってるって!
こいつはほんとに~~!!
おんぶして、俺はソファにおろした。