初カレ
待ち合わせの学校のある駅に着くともう先輩は待っていた。


背が高いから、ただでさえ目立つ。
先輩の横を通り過ぎる女の子がチラチラ見てる。
そりゃあ先輩だもん、二度見もしちゃうよ。



「待たせちゃってすいません!」



先輩の元に小走りで寄って、そう言った。
先輩はあたしの方を見て一瞬黙った。



「…かわいー。学校で会うときと雰囲気変わるね」



とニコッと笑って言ってくれた。



(とりあえず変ではなかったみたい)



とあたしはホッとした。



「俺の買い物に付き合ってもらいたいんだけど、いい?」

「はい!」

「ちょっと遠出するけど」

「大丈夫です」

「よし!じゃ、いこっか!」



と先輩は言った。
そしてあたしは先輩と並んで改札をくぐった。
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