初カレ
朝。
いつの間にかあたしは寝てしまっていたようだ。
携帯を見たけど、やっぱり先輩からのメールはきていなかった。





いつものように下らない話を瑠海としながら学校へ向かう。



「帰り、柚夏と汐里も誘っていつものアイス食べて帰ろうよ~」

「いいね~!でも今日はあんみつって感じ!」

「はぁ~?アイス!」

「あんみつ!」



なんて言い合いをしていると、そんなあたしたちを見ていた先輩が笑っていた。



「あたし、先に行ってるね!…だけどアイスは譲らないから!」



と瑠海は言い逃げしようとした。



「だめーっ!あんみつだもん!」



と言い返すと先輩は大きな声をあげて笑った。



「朝から元気だな!」



今さら恥ずかしくなった。時間を巻き戻せるなら巻き戻したいとさえ思った。



「昨日はごめんね」

「へっ?」

「メール!…学校終わってから結構な時間サーフィンしてたら、眠くなっちゃってさ」

「大丈夫です」

「そっか!怒ってたらどうしようかと思った」

「まさかぁ!怒ったりなんてしませんよ」



うれしかった。
先輩がそうやって考えていてくれたことが。
昇降口までのちょっとの距離を先輩と並んで歩いた。
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