初カレ
その先輩に連れられて、あたしは中庭に来た。
すると、



｢春海くんが呼んでるなんて嘘だから！｣



といきなり言われた。
そして、他に２人、先輩が出てきた。



｢春海くんさぁ、何回誘っても遊んでくれないし、連絡先も教えてくんないんだよねぇ｣

｢なのに何であんたみたいなのが春海くんの周りうろちょろしてるわけ？｣

｢あんたみたいなの、春海くんに釣り合うわけねーんだよ！｣



と代わる代わる言われた。
先輩たちが言うのはもっともだってあたしだって分かってる。



｢どんなテ、使ったの？｣

｢何したの？そうじゃないと一緒に並んだりなんかできないよね？｣

｢別に何にもしてません！｣

｢はぁ!?嘘つくなよ！じゃあ何なの？｣



(何なの？って…あたしが聞きたい)



｢とにかく、あんたは春海くんにふさわしくないんだよ！｣



とその中の１人が言った。



｢わかってる!!!!わかってんの、そんなこと！あたしだって何でか分かんないの！…先輩から何か言われたわけじゃないし、わかんないの!!!!｣



何かが切れたみたいにあたしは一気にそう吐き出した。
それを聞いて先輩たちもびっくりしているみたいだった。
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