初カレ
「先輩…っ!なんで?」

「夏帆ちゃんの友達がすごい顔して俺んとこ来てくれたから」



校舎の陰から、瑠海と柚夏と汐里が出てきた。



「邪魔者は消えまーす」



と瑠海が言って、みんなは教室に帰って言った。



「助けてくれて、ありがとうございます」

「俺は何にもしてないよ!お礼は夏帆ちゃんの友達に言って」

「はい」

「でもさ、夏帆ちゃん意外と男前だねっ」

「へっ!?」

「あいつら前にして、かっこよかったよ!」

「あの…どの辺から?」

「わかってんの!…とか」

「やめてーっ!!!!」



あれはあたしの本音でもあったから、先輩に聞かれたと分かった途端、恥ずかしさが込み上げてくる。
< 31 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop