初カレ
『大人のキス』
いつだか汐里が言っていたのを思い出した。
きっと今のがそれだとあたしは思った。
そのあとはいつも通り渚が家まであたしを送ってくれた。
寝る前に、今日のことを思い出す。
びっくりしたけど、全然嫌じゃなかった。
ほんの数時間前まで渚と一緒にいたのに、もう渚に会いたくて。
時間がいくらあっても足りないみたいだ。
(またキス…したいな)
ふとそんなことを思ってしまう。
…なんだか自分がエッチな女の子のような気がして戸惑ってしまった。
(あたし、変なのかな?)
今まで感じたことのない感情に戸惑いながら、あたしは眠りについた。