初カレ
「単なる競技なんだから考えすぎ」
汐里にはっきり言われてしまった。
その通りなのは分かってるんだけど…。
「春海先輩だって二人三脚出るの知ってるんだよね?」
柚夏に聞かれて
「うん…」
と答えた。
「何か言われた?」
「特に何にも言われてない」
「なら大丈夫じゃーん」
と瑠海は言った。
渚は出過ぎとは言ったけど、二人三脚に関して特別何か言ってきた訳ではない。
だから、悪いことをしてるわけでも後ろめたさを感じることもない。
「ちょっと休憩すっか」
今日もタイミングが合わなくて悪戦苦闘した。
「ごめんなさい…」
「名波さん、謝りすぎ」
「だって…」
そう言うと沈黙してしまうあたしたち。
「…前から言おうと思ってたんだけどさぁ…」
「?」
「名波さん、俺と組むのイヤだった?」
思ってもいないことを突然聞かれたからびっくりした。
「まさか!!!!そんなわけないよ」
「そっか…。ならいーんだけど」
「何でそんなこと聞くの?」
「いやー…なんか、あんまり俺にくっついてくんないし。…あ!変な意味とかじゃなくて。二人三脚なのになんつーか…」
あたしの変なこだわりのせいで、波崎くんに迷惑をかけていたことに気付かされた。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。
「ごめん!そういうんじゃないの!あんまり男の子とくっつくとかしたことなくて…それでいろいろ考えちゃって」
「なーんだ」
「だから、イヤとかじゃなくて…ごめんね、気を遣わせちゃって」
「それなら一安心!イヤイヤだったら悪いなーって思ってたから」
そう言って波崎くんは笑った。
そこからは、何だか気分が吹っ切れてだんだん波崎くんと息が合ってきた。
波崎くんが気を遣うようなタイプだとは思ってなかったから、意外だったしちょっと距離が縮まったような気がした。
汐里にはっきり言われてしまった。
その通りなのは分かってるんだけど…。
「春海先輩だって二人三脚出るの知ってるんだよね?」
柚夏に聞かれて
「うん…」
と答えた。
「何か言われた?」
「特に何にも言われてない」
「なら大丈夫じゃーん」
と瑠海は言った。
渚は出過ぎとは言ったけど、二人三脚に関して特別何か言ってきた訳ではない。
だから、悪いことをしてるわけでも後ろめたさを感じることもない。
「ちょっと休憩すっか」
今日もタイミングが合わなくて悪戦苦闘した。
「ごめんなさい…」
「名波さん、謝りすぎ」
「だって…」
そう言うと沈黙してしまうあたしたち。
「…前から言おうと思ってたんだけどさぁ…」
「?」
「名波さん、俺と組むのイヤだった?」
思ってもいないことを突然聞かれたからびっくりした。
「まさか!!!!そんなわけないよ」
「そっか…。ならいーんだけど」
「何でそんなこと聞くの?」
「いやー…なんか、あんまり俺にくっついてくんないし。…あ!変な意味とかじゃなくて。二人三脚なのになんつーか…」
あたしの変なこだわりのせいで、波崎くんに迷惑をかけていたことに気付かされた。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。
「ごめん!そういうんじゃないの!あんまり男の子とくっつくとかしたことなくて…それでいろいろ考えちゃって」
「なーんだ」
「だから、イヤとかじゃなくて…ごめんね、気を遣わせちゃって」
「それなら一安心!イヤイヤだったら悪いなーって思ってたから」
そう言って波崎くんは笑った。
そこからは、何だか気分が吹っ切れてだんだん波崎くんと息が合ってきた。
波崎くんが気を遣うようなタイプだとは思ってなかったから、意外だったしちょっと距離が縮まったような気がした。