初カレ
「でねー、汐里がねー…」
隣で夏帆がいつものように友達のことを話す。
だけど、二人三脚のことはあんまり話題にしない。
夏帆にとって昼間話してたヤツらのことなんてどうでもいいのかもしれない。
…もしくは俺に話したくないか。
「クラスマッチの方はどうなの?」
意地悪な質問をついぶつけてしまう。
「え?」
夏帆は困ったような顔をした。
それが無性に悔しい。
「二人三脚出るんだろ?練習とかしないの?」
「うーん…してるけど…」
「けど?」
「何か瑠海たちはうまく息が合ってるんだけど、あたしはうまくいかなくて…」
夏帆は苦しそうに笑った。
ちょっとだけ意地悪な質問をしたことに後悔した。
それは俺に気を遣ってるからとかではなくて、本当に息が合ってないんだとわかったから。
「まだ時間あるんだし、頑張れよ」
「…うん。ありがと!」
それとは裏腹に、こんな黒い考えが渦巻いてる俺の言葉に、何の疑いもなく素直にありがとうと言う夏帆を見てごめんと何回も心の中で謝った。
隣で夏帆がいつものように友達のことを話す。
だけど、二人三脚のことはあんまり話題にしない。
夏帆にとって昼間話してたヤツらのことなんてどうでもいいのかもしれない。
…もしくは俺に話したくないか。
「クラスマッチの方はどうなの?」
意地悪な質問をついぶつけてしまう。
「え?」
夏帆は困ったような顔をした。
それが無性に悔しい。
「二人三脚出るんだろ?練習とかしないの?」
「うーん…してるけど…」
「けど?」
「何か瑠海たちはうまく息が合ってるんだけど、あたしはうまくいかなくて…」
夏帆は苦しそうに笑った。
ちょっとだけ意地悪な質問をしたことに後悔した。
それは俺に気を遣ってるからとかではなくて、本当に息が合ってないんだとわかったから。
「まだ時間あるんだし、頑張れよ」
「…うん。ありがと!」
それとは裏腹に、こんな黒い考えが渦巻いてる俺の言葉に、何の疑いもなく素直にありがとうと言う夏帆を見てごめんと何回も心の中で謝った。