初カレ
突然すぎる出来事で頭がついていかない。
ふらふらしながら教室に戻った。



「夏帆っ!先輩なんだって?」



いかにも興味津々って感じで瑠海が言う。
とりあえずみんなのところに戻って、



「先輩がね、付き合わない?って…」

「えぇ!!!!」

「あ、でも友達からってことでって言われた」

「夏帆ちゃんすごい!」

「で?で?」

「で、ケー番とメアド書かれた紙もらった」



そう話すと瑠海と柚夏は少し興奮していた。



「早く登録して返事送んなきゃ」



と汐里。



「そっか…登録しなきゃ」


あたしはケータイを取り出した。



「フォルダーは友達でいいのかな」

「はー?カレシでしょ」

「付き合ってないし…」

「付き合わないって言われたならいいじゃんカレシで」



汐里もそういうもんだから、思い切って『彼氏』のフォルダーを作って登録してしまった。



「メールは何て送ったらいいのかな?」

「うれしいでーす!みたいな感じでいいんじゃない?」

「それはいくら何でも軽いような気がするなぁ」

「最初は普通でいいんじゃないの?いきなりガツガツしたメールしても引かれるだけだよ」



と汐里のメール講座が始まった。
あたしたちは真剣に汐里の話を聞いて、



『夏帆です。さっきはケー番とメアド教えてくれてありがとうございます!これ、あたしのメアドとケー番なので登録お願いします(^^)これからよろしくお願いします☆』



とメールを送った。
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