初カレ
パッと顔を上げると渚がいた。

「渚‼」

あたしは渚のもとへ駆け寄った。

「頑張ったな!夏帆」

渚はあたしの頭をポンっと叩いてくれた。

「見に来てくれないと思ってた」

「そんなこと言った?」

「言ってないけど…」

「良く頑張りました!午後は綱引き?」

「うん」

そう渚と話していた時だった。

「名波!」

波崎くんに呼ばれた。
せっかく渚と話していたのに、なんて性格の悪いことを思ってしまう。

「呼ばれてるんだから行ってくれば?」

と渚が言うから、あたしは波崎くんの方に向かった。

「あのさ…」

「?」

「俺、お前のこと好きなんだけど」












波崎くんがあまりにも大きな声で言うもんだから、近くにいた女の子たちが悲鳴のような声をあげた。
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