今日も、明日も、明後日も
「……けどそのせいで『手紙があるから』、なんて言われるとは思わなかった。嘘をついた罰が当たったんだね」
あぁ、本当に彼は困る人。
くだらない嘘ばかりついていて、ずっと私を騙していた。おまけに今更になってこんなふうに種明かしして、いつもと違う本気な顔をしたりして。
「……じゃあ、今までのことは全部伊織さんの意思なんですか」
「……うん、」
困る、困るよ。
「仕方なく、とかそういうのじゃ、なくて……」
「全部、俺がしたかったから」
真っ直ぐに見つめる瞳から伝わる心が、嬉しくて抑えきれない。
「鈴ちゃんのことが、好きだから」
「っ……」
シンプルで、だけど大きな一言に、涙が溢れて止まらない。