今日も、明日も、明後日も
「あなたとおばあちゃんとの関係はわかりました。それで、結婚っていうのは」
「うん。取り敢えずこれ見てよ」
彼はスーツの上着の内ポケットを探ると、なにやら封筒のようなものをひとつ取り出した。
受け取り見てみればそれはどうやら手紙らしく、封筒には見慣れたおばあちゃんの小さな文字で『鈴ちゃんへ』と書かれている。
「俺、千鶴子さんが亡くなる何日か前に一回会っててさ。その時に何思ったんだか『自分に何かあったら、孫に渡してほしい』って渡されたんだよね」
「えっ……」
「たぶん、自分で持ってて鈴ちゃんに見つかりたくなかったんだと思う」