今日も、明日も、明後日も
「……ねぇ、鈴ちゃん」
「はい?」
「改めて、もう一回聞いてほしい」
「……はい」
彼の腕の中から見上げれば、真剣に見つめられた目。
「俺と、結婚してください」
あの日と同じ、プロポーズの言葉。
だけど、この心はあの日とは違う。しっかりと向かい合って、迷いなく見つめ返す。
「……はい、」
優しい人。愛おしい人。
あなたとならきっと、眩しい未来があるって心から信じられるから。手を取って生きよう。
そっと口付けを交わす二人を包むように、桜の花びらがふわりと舞った。