今日も、明日も、明後日も
「見て見て千鶴子さん!鈴ちゃんが俺のワガママ聞いてハンバーグ作ってくれたよ!!豆腐ハンバーグだけど!!」
「仏壇にいちいち報告するのやめてください」
ある日の夕飯時、お皿に乗ったハンバーグを仏壇へ見せつける伊織さんに私はテーブルへお味噌汁を置く。
……ハンバーグひとつでこのはしゃぎっぷり。人生楽しそうでうらやましい。
「伊織さんって、見た目に反して子供っぽいって言われません?」
「あーうん、言われる。鈴ちゃんは見た目通り冷たいねって言われない?」
「……言われます」
「あはは、やっぱり」
彼は冷たい私の態度にも、何が面白いのかすぐ笑う。
そんな屈託のない笑顔を見せられたら、私もそれ以上強くも言えないし、その距離感を拒むことも出来ない。
すごく、調子を狂わせる人だ。