今日も、明日も、明後日も



「とにかく話聞いて!ね!お願いします!家入れてください!」

「嫌です。見ず知らずの人なんて家にあげられません」

「お願いします!野崎千鶴子さんについて話があるんだって!!」

「え……?」



野崎千鶴子って……おばあちゃんの名前。どうしてこの人が知っているの……?

思わず力の緩んだ手に、ドアはガラッ!!と開けられた。



「……話、聞いてくれる?」



問いかける彼の額には一筋汗が伝い、その必死さが伺える。



「……少し、だけなら」



頷いた私に、その人は「ありがとう」と小さく呟き笑った。





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