年下の彼は、生意気くん!
私は、唇を噛みながら黙った。
離してって言ったら離れちゃう。
離さないでって言ったら『何で?』って聞かれそう。
どうしようか。
ここは、素直になる?
ああ、どうしよう!
「ふっ…素直じゃねぇのな。行くぞ。道案内よろしく」
…あっ
南原は、さっきより強く私の手を掴んだ。
何、これ。
私は、何歳?
二十一の大人が、高校生にこんな感情抱いていいわけ?
…いやいや、意識してるのは私だけだし。
って、意識?意識なんてしてない。
……いや、してる?
もう訳が分からない。
何で、こんなに心臓がうるさいのよ!