年下の彼は、生意気くん!
「これ」
南原は、そっぽを向きながら……ジュエリーショップの紙袋を私に差し出した。
「え、何?私……欲しいって顔してた?」
「ちげぇよ、馬鹿!やるって意味だよ!しかも、欲しいって顔してねぇし」
「え、ぇえ!?くれるの?……いやいや、私そんなお金に困ってないし」
「あんた、理解力無いわけ?……俺があんたに買ったんだよ!いちいち言わせんなっ」
南原は、私に紙袋を押し付けた。
いや、貰えないでしょ。
しかも、年下に買ってもらった物って、逆に受け取れない。
「あ、ありがたいけど……悪いよ。だったら、せめてお金は…」
「金なんていらない。俺が勝手にやったことだし」
「でもっ」
「とにかく、はいっ!じゃーな」
南原は、私の手に紙袋を握らせると、スタスタと歩いて帰ってしまった。