年下の彼は、生意気くん!
今は、南原に買い物に付き合ってほしいと頼まれ、付き合っている最中。
でも……自分から誘っといて、誘った相手を置いてく人ってなんなの?
しかも、相手は年上だよ?
生意気過ぎる。
「あのー…」
「…」
「ねぇ」
「…」
「置いてかないでよっ」
グッと南原の制服の裾を掴むと、南原は、まだ無視を続けた。
……なんなだ、こいつはっ!
でも、裾を掴んで少しすると、南原の耳が赤くなった気がした。
お!
反応してるのかな。
意外と可愛い一面もあるんだなぁ~。
「何で、あんた誘ったんだろ」
うわ。
それは、こっちの台詞だ!
何で私を誘ったのよ。
振り向きもしない南原は、また私を置いて歩き始めた。
私は、南原とはぐれないように、一回離した裾をまた掴んだ。