年下の彼は、生意気くん!
「……おいっ」
気がつけば、また南原が隣にいた。
「あ、終わった?」
「ああ」
「じゃあ、帰ろっか」
「送ってく」
「いや、いいよっ」
……今、いいよって断ったのに。
南原は、私の手を握って歩き出してしまった。
さっきの訂正。
生意気だけど、優しさはある。
少し強引だけどね。
「私の家知らないでしょ~」
「逆に知ってたらキモイだろ」
「うん。まぁ、確かに。来たこと無いしね」
てゆうか、何で送ってくれるの?
てゆうか、てゆうか、手……握ったままで私の家に行くの?
「あ、あの……」
「ん?」
「て、手……繋いだまま?」
「あ、嫌なら離すけど」
南原は、立ち止まり私の方を見た。
嫌ならって…嫌だよ。
嫌だけど、離してほしくないって思うのは何で?