年下の彼は、生意気くん!


「……おいっ」

気がつけば、また南原が隣にいた。


「あ、終わった?」

「ああ」

「じゃあ、帰ろっか」

「送ってく」

「いや、いいよっ」





……今、いいよって断ったのに。

南原は、私の手を握って歩き出してしまった。




さっきの訂正。

生意気だけど、優しさはある。
少し強引だけどね。



「私の家知らないでしょ~」

「逆に知ってたらキモイだろ」

「うん。まぁ、確かに。来たこと無いしね」


てゆうか、何で送ってくれるの?

てゆうか、てゆうか、手……握ったままで私の家に行くの?


「あ、あの……」

「ん?」

「て、手……繋いだまま?」

「あ、嫌なら離すけど」

南原は、立ち止まり私の方を見た。


嫌ならって…嫌だよ。

嫌だけど、離してほしくないって思うのは何で?




< 9 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop