すきだよ。
二人が付き合うことを知ったこの日、私はなにもやる気がしなくて、ずっとぼーっとしていた。
─そうだ、そろそろ部活行かなきゃ。
でも、全くと言っていいほど、行きたいとは思わなかった。
…屋上に行こう。
++++++…
いつものように、扉を勢いよく開ける。
いつものように、爽やかな風に浸る。
それであいつを見つけて、屋上に入っていく。
でも、これからは、一人で。
そう思った瞬間、私は屋上の地面に座り込んだ。
空を見ると、ひどく曇っていた。
まるで、私の心みたいに。
…なんで…?
なんで瀬川さんなの?
私がずっと、蓮の隣にいたのに。
真っ黒に染まった感情があふれだしてくる。
私、最低だ。
あの二人にアドバイスまでしちゃってるのに、今さら応援できないなんて。
…でも
──悔しいんだ──…