すきだよ。





「ふっ…くっ…」

私は、声を押し殺して泣いていた。

バカだな。私…
ここは学校だよ。誰かに見られたらどうすんの?

そもそも、私が泣くキャラですか?
またみんなにいじられるだけだよ。



─ねぇ、止まってよ、お願いだから─…



苦しい、苦しい苦しい苦しい…

誰か助けて下さい─!!


いったん溢れ出した気持ちは、止まるどころか、もっと出てきて。

「…蓮っ………好きだよ…………っ!!」


辛くて苦しい、そんな気持ち。
嫌だったけど、蓮がそれを教えてくれた。

そんな気持ちだって、もう、今日でおしまい。

だから。




「…ありがとう。」


─私の片想いに気づかせてくれて─








─ふと空を見上げると、さっきまで曇っていた空は、きれいな青空に変わっていて─。

















*青空*
end

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