すきだよ。
クラスの皆もぽかんとしていて、妙な沈黙が生まれた。
そのすきに、美野は私の手を引いて教室を出た。
へ??えぇ??
どうすればいいわけ??
ていうか、なんで私まで連れ出されてるのかなぁ??
分からなすぎて、感情のコントロールが麻痺している。
「…美野!?
どこに向かってるの??これ!!」
「保健室。」
美野の答えは、わたしの頭の中を混乱させる種にしかならなかった。
私の様子を見て、美野は立ち止まった。
「だって、お前朝から調子悪かったんだろ??」
あ…
「い、いや、違うの…」
「は??」
「だって、美野に会うの、気まずくて。
仮病を使おうかなー、みたいな。
私、美野にひどいこと言っちゃったし」
あれ…??
私、学校のキャラが崩れちゃってるよ??
…美野の、前だからか…??
「ふっ…
なんだ、気にしてくれたんだ。」
美野が柔らかく微笑んだ。
不覚にも、ドキッとしてしまった。
「とりあえず、保健室行こう。
先生にばれても面倒だ。」
「…そうだね。」