危険なオアソビ【甘々小説】
長身男はあたしの声に振り向いた。
あたしと裕介を交互に見て、首をかしげる。
「え?俺、邪魔じゃねェの?」
へ…?と思わず、間抜けな声が口から零れそうになったが、抑えた。
いやいやいや!
「さっきから助けを求めてるでしょ!」
「…そーなんだ。」
"そーなんだ"……?
そーなんだって…何!?
あたしはこの無神経な男に、溜息をつく。
だけど気付けば、長身男はあたしと裕介くんに近付いていた。
男はあたしの顔を見ると、そっと頬を触る。
「本当だ…。涙の跡ついてる。ほんとにこの男とヤりたくねェんだ?」
男はニコッとあたしに微笑みかけた。
綺麗な顔に映る優しい笑顔に、安心してぽろっと涙が流れる。
だから最初から言ってるじゃん…
「ヤりたくない…」
そう言うと男は"了解"と呟いた。と同時に、裕介くんを見つめた。
「この子、俺に助けてほしいんだって」