Meaning of Kiss



「…え」


いつもとは違う、真面目なトーン。

思わず抵抗を止めて、玲生を見つめた。


「俺とするの、そんなに嫌?

嫌い?セックス」

「そうじゃなくて…」

「だって芹南(せりな)、いつも嫌がる」

「…嫌だけど、嫌じゃないんだよ」


不思議そうに首を傾げる玲生を退かせて、体を起こした。


「…少し、怖くて」

「怖い?」

「あたしがあたしじゃなくなるみたいで、

なんか…その感覚が怖くて」

「……」

「このままどこまでいっちゃうんだろー…みたいな…」



< 19 / 102 >

この作品をシェア

pagetop