Meaning of Kiss



そんな二人がセフレだなんて、誰も思わないんだろう。

彼女の言葉をシカトして、あたしは煙草をふかした。



―・・・



キャストと話し込んでいたら、世界はすっかり朝だった。

ヒールを鳴らして自宅マンションのエントランスに入ると、
そこには何故か凌が居て。


「…凌?」

「…ん…あー、梨緒…お帰りー…」


ロビーで寝ていたらしい凌は眠そうに目を擦って、
声も掠れている。


「どうして居るのよ」

「んー、帰るのめんどくて」



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