Meaning of Kiss
「理伊ちゃんが今までしてきた嫌な思い、絶対させないよ?」
ふいに、手を握られた。
じっと見つめられて、視線を捕らえられる。
「…だからさ、」
廉のぱっちりとした目が伏せられて。
「俺の事好きになって…理伊ちゃん」
その刹那、あたしの掌には、廉の唇が落ちていた。
「…れ、ん…」
「…ずっと好きだった」
その言葉を聞けば、近づいてきた顔から逃げる理由を失って。
重なった唇に、抗う事はしなかった。