キミの風を感じて

徒競走のゴール横で構えていて、3着になったやつの腕をつかんで3番目の旗の列に並ばせていく。


それが今日の俺の役目。


団体演技とか競技とか、自分の出番の合い間を縫って忙しく走り回っているうちに、無事午前の部が終わった。


昼からはフリー。


最後にリレーを一本走るだけ――。





昼休憩。



本部席の横のスペースに、平均台とか用済みになった用具を片付けてから、集計係のもとへと寄る。


テントの下の机の隅で、数名がせわしげに電卓を叩いていた。




「どんな感じ?」


「今のところ2年はCが有力かな」


陸部の同期の武田が教えてくれた。




「Aは?」


「んー、悪くないけど4番手だ」


学年7クラスのうちの4番手。




「悪いだろ、それ」


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