キミの風を感じて
それから加島くんはポツポツと、自分の気持ちを話してくれた。
「実は俺……1年のときの体育祭でネットに絡まった君を助けたときから、ずっと立木さんのことが好きだった。
遠巻きに見る君は可愛くて……いつも輝いて見えたよ」
加島くんが懐かしそうな笑みを浮かべる。
そんなに前からわたしのこと知ってたんだ。
てゆーか、なんでわたしは覚えてないの、バカ。
「2年になって君と同じクラスになれて、うれしかったんだけど全然しゃべれなくて。
あきらめてたら一緒にリレーの練習をすることになっただろ? あんとき俺、相当テンションあがってたんだぜ」
なんて言う。
ウソだ、ウソだ。
めちゃくちゃ無愛想だったもん!
「癒し系かと思いきや意外と強気な立木さんの、優しいところや泣き虫なところも知って、君のことがますます好きになっていった」