キミの風を感じて

更衣室で顔を洗い、汗ふきシートで汗を拭いて制服に着替える。


教室にあがると、ユメちゃんがもう登校していた。




「おー、どーだった、スモモ?」


「聞いてよ……。大爆笑されたんだから!」


ユメちゃん相手にグチる、グチる。




「へー、でもスモモがんばったんだねー」


ひと通り話を聞き終えて、ユメちゃんは笑顔になった。


「うん、まぁ……」


「それにしてもあいつ笑うんだ?」


ヘンなことに感心している。




「加島くんが爆笑してる姿って、想像できなーい」


「いやいや、めちゃくちゃ笑ったからね、あの人。地面にひっくり返って笑ったんだよ。アッタマきたし」


「プフ、失礼だよね、それ」




そう言いながらユメちゃんも笑ってる。


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