赤色王子様に恋をした
ーそれは高校1年生の冬のことー
約1年前になるこの頃、私は玲羅の家で遊んでいた。
「玲羅はさ好きな人とかいないの?」
ふいに気になったから玲羅に聞いてみた。
「急に何?私に男はいらないの。男なんか信用できないんだから」
玲羅の両親は離婚している。
その理由はお父さんの浮気だったそうだ。
離婚してからお母さんは毎日のように「男は信用できない」こう言うようになった。
それを聞いてた玲羅も自然と「男は信用できないから」という理由で男を好きにならなくなった。
「そうだけど、好きな人ぐらい見つけてみればいいんじゃない?」
玲羅は気づいてないけど高校ではかなりモテている。
そのおかげで玲羅のことで男子から相談されることが多い。
「私はいいって言ってるでしょー。私のことより乃愛はどうなのよ!」
玲羅はちょっと怒ったように言った。
「私は…。運命の人が現れるまでいいかな!」
運命の人が現れないから私は好きな人がいないんだ。
「何よ、運命の人って。乃愛こそ好きな人見つけなきゃじゃん!まぁ、お互い好きな人ができたら1番に教えようね♪」
「うん!」
私と玲羅は中学の時からいつも一緒。
お互い好きな人ができなくて似てるところがたくさんあるから仲良しなんだ。
今日もたくさん語って夕方ごろ玲羅とバイバイして玲羅の家を出た。