災厄の魔女
「折角時間もある事だし、久々羽を伸ばしてきなよミヤビ。ハルを連れて行って良いからさ」
「は!?」
突然話の中名が出てきたハルは勢い良く振り返った為椅子ごとひっくり返りそうになる。
それを何とか堪えたハルはフッと息を吐く。
否別に、嫌って訳ではない。
そういう訳ではないんだが、今日は外に出ずのんびりしたい気分なんだが…
「付き添ってあげてくれないかなハル。彼女を1人にさせると無事帰って来れるかわからないから」
何それ。
俺は保護者か!
てか彼女の方がこのギルドに所属するの断然長い事だし、町の事は俺より詳しい筈じゃないのか?
なのに無事帰って来れるかわからないって、どんだけの方向音痴だよ!
「て事で頼んだぞハル!」
「気をつけて行ってくるのだ」
思い切りハルの背を叩き送り出すカナメ。
リッカはパソコンの画面から目を上げる事無く片手を挙げる。
「遅くなる前に帰ってこいよ~」
「無事戻って下さいね」
頬を赤く染めるシンリは酒を振り、タクミは微笑みながらハルを見送った。